スタートアップで上手くいかない会社3選

人生メモ
この記事は約4分で読めます。
スポンサーリンク

僕は零細企業に務める経営コンサルタント、という胡散臭い仕事をしている。
日々、シャッチョさんと経営についてアレコレ相談を受けているが、スタートアップした後、上手くいかない会社をそこそこ見てきた。

そこで、今回はスタートアップしたけど上手くいかない会社を紹介していこうと思う。
起業するぞ!!と鼻息荒くしている方は一度冷静になって読んで頂きたい。

見切り発車

3選と言いましたが、正直、これが全てです。見切り発車で起業しちゃうと上手くいきません。
何を当たり前のことを!と思うかもしれませんが、いざ、起業するぞ!と思うと自分が思っていた以上に見切り発車なのです。

次のような場合が見切り発車と言われますので、見切り発車してないか確認しましょう。

根拠のない売上目標

「起業したらこれくらいの売上が見込めるのでぇ~、これだけの費用でも問題ないっすわ!!」と言うので、よくよく聞いてみると、今回起業する業務は全くの未経験であったり、前職から引き継いでいるわけでもないので、新規で営業をかけなければならないなど、何を根拠に売上が見込めているのかわからない、根拠のない売上目標で起業するケースです。

一応、もらったスプレッドシートでは、起業1ヶ月目から徐々に売上が増えていくドリームが書かれていますが、なんで売上が上がるのかわかりません。「ワイならこれくらい余裕っしょ!」みたいな感覚なのでしょうか。ドリームありますなぁ!

サイドビジネスからの起業や前職から引き継いで起業するのではない場合、起業から数ヶ月くらいは売上0円もあり得る、と想定しておいた方が良いです。
だって、全くの新規なのだもの。

WordPressでホームページ作って、広告出せば注文取れるっしょ!と思うかもしれませんが、思うように取れない場合もありますので、半年間は売上0円で考えて「それでも起業したい」かどうか検討してください。

撤退戦を考えない

これも根拠のない売上に通じますが、【お金がどんくらいまで減ったら撤退するのか】撤退戦を考えないで起業する方が本当に多いです。

「これから起業するのに、もう辞めることを考えるだなんて縁起でもねぇ~ことを言うなっ!!」と僕にブチギレた方は、1年半後に弊社へのコンサル料を滞納して廃業されました。
料金のお支払い、まだお待ちしておりますよ!

撤退戦を考えた時に最初に考えなければならないことは、家賃です。
事務所を借りて事業を開始する場合、だいたいの賃貸借契約書の期間内の解約で「契約終了の6ヶ月前に連絡してね。その6ヶ月間は賃料やもろもろ発生するよ。」という条項があります。
※ だいたい15条以降にあるよ。

そのため、家賃6ヶ月分+退去費用は最悪でも残さないといけません。
家賃20万円の場合であれば、120万円の家賃+退去費100万円ほど、220万円前後はかかります。
そのため、上の例だと預金口座で250万円を切ることが確定したら、即撤退に向けて動かないと駄目です。

許認可を知らない

起業したい業務に関して、国や地方自治体が許可を出さないとできないことを知らずに起業する方がそこそこいます。例えば、人材系サービスであれば派遣事業や紹介事業の許可が必要であったり、介護事業・障害者事業を行う場合は地方自治体の許可申請、運送業や建設業も許可が必要で、許可までに1ヶ月から3ヶ月、介護や障害事業の種類や場所によっては許可が出るまでに半年くらい時間がかかる場合があります。

「我々は仕事と仕事を繋いで日本を豊かにします。」なんて言うので、どんなもんかと聞いてみたら、おいおい仕事と仕事じゃなくて、仕事に対して人を派遣しているだけじゃん。しかも派遣の許可がないから偽装請負じゃん。おまけに事業目的に請負業の記載もないし・・・もう本当にヤメて!

それとスタートアップではないですが、建設業をやっているシャッチョさんが「オレらの業界は昔から従業員の貸し借りをやっているんですわ、ガハハハハッ!!え?人の貸し借りは労働者供給事業で違法!?ったく、あんたオレらの仕事わかってねぇーなぁっ!!!」とブチギレられたことがあります。

違法やで。

ちなみに建設業の作業員の派遣や紹介も法律で禁止されているので、派遣や紹介すると違法になります。
違法がバレて実刑をくらうと、5年間はその会社及びその時役員だった方については、派遣も紹介も申請できなくなります。
別会社を作っても、実刑くらった役員がいると許可が出ないので十分ご注意ください。

それと許可が必要かどうかは、「行いたい業務 許可」でググって頂ければ誰でも調べることができます。
例えば、「派遣事業 許可」で検索すると、厚生労働省の「労働者派遣事業の許可制について」というPDFが確認できますので、確認してね。

費用は最小限、最悪を想定してから起業しよう

という感じで、過去に見切り発車したお客様をご紹介しました。
起業するときは、費用は最小限にして最悪を想定してから起業しましょう。

起業して成功するぞ!という意気込みはもちろん大切です。
ただ、最初の会社で成功する必要はありません。
最終的に成功すればいいのです。

そのためには、必ず再起ができるように撤退する時期を考えてから起業しましょう。
1社目の失敗を2社目や3社目で改善して、成功させましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました